町長ブログ(令和8年5月)
5月29日
奥多摩の未来を守るために
先般発生したツキノワグマによる人的被害により、不安な思いをされている住民の皆様、観光客の皆様に対し、心からお見舞い申し上げます。
また、被害に遭われた方とそのご家族の皆様、早期の回復を心からお祈り申し上げます。
今回の件につきましては、多くの報道機関の皆様に取り上げていただきました。地元紙は、地域の安全を守るために、現場で起きた事実を取材し、住民の皆様へ警鐘を鳴らしました。また大手新聞社は奥多摩町や関係機関が進める対策や今後の方向性に焦点を合わせ、人と自然との共生という未来への視点を伝えてくださいました。
それぞれのお立場で地域のために報道いただいていることに、まず敬意と感謝を申し上げます。
一方で、私は町長として一つだけお願いしたいことがあります。
それは、事実を正確に伝えることと同時に、この地域で暮らし、この地域を支え、この地域の未来を守ろうとしている人々の思いにも、少しだけ心を寄せていただきたいということです。奥多摩町には観光事業者がおります。商店があります。農林業に携わる方がおります。子どもたちがおります。高齢者の皆様がおります。
そして何より、この町を愛し、守ろうとしている多くの住民の皆様がおります。
報道は大切です。
危険を知らせることも大切です。
しかし、その情報が独り歩きし、「奥多摩町は危険な町だ」「奥多摩町には近づかない方がいい」という印象だけが広がってしまうことは、決して私たちが望む未来ではありません。
奥多摩町は、豊かな自然と共に生きてきた町です。
その自然の中には多くの動物とともに、ツキノワグマも生息しています。
だからこそ私たちは今、猟友会、警察、東京都をはじめとする関係機関と連携しながら、1.TOKYOくまっぷ・奥多摩町獣害報告LINEアプリなどで出没情報を事前確認、2.熊鈴やラジオなどを携行する、3.単独行動を避けることなどの注意喚起、そして、パトロール強化、捕獲用箱罠設置、人家近くの草刈りによる緩衝帯を設ける、環境整備など、できる限りの対策を進めております。
私はこれまでも「子は宝、人は宝の奥多摩町を」と申し上げてまいりました。
この言葉は、子どもたちの命を守ること、住民の暮らしを守ること、そして奥多摩町を訪れてくださるすべての人を大切にするという決意でもあります。
今回の出来事は、単なるクマの問題だけではありません。
人口減少や山林環境の変化、人と自然との距離感の変化など、様々な課題が重なった中で起きている問題です。
だからこそ必要なのは、不安を煽ることではなく、事実を見つめ、課題を共有し、未来に向けた解決策を積み重ねることだと考えています。
私たちは自然と対立するのではなく、自然と向き合いながら、人も自然も共に存在できる奥多摩町を目指してまいります。
奥多摩町の未来は、決して暗いものではありません。
私はこの町を愛しています。
そして住民の皆様とともに、子どもたちに誇れる奥多摩町を未来へ引き継いでいきたいと心から願っています。
今後も安全対策に全力で取り組みながら、安心して暮らせる町、安心して訪れることのできる町づくりを進めてまいります。
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更新日:2026年05月29日